(Q5)住宅費認定の際に確認すべき、入院患者等の生活歴や住居の事情にはどのような項目がありますか?(例:保護の開始時期、過去の入院歴、職業歴、住居の広さ、家賃額、家賃の支払状況、住み始めた時期など)

(A5)はい。住宅費認定の審査では、単に「家賃がいくらか」だけを見るのではなく、その住居を維持する必要性が本当にあるのか、退院・退所後に戻る住居として現実的なのかを確認するため、本人の生活歴や住居の状況を総合的に見ます。

厚生労働省の実施要領では、単身の入院・入所者について、従来どおり住宅費を支出しなければならない生活実態があり、一定期間内に退院・退所できる見込みがある場合に住宅費を認定できるとされています。

確認しておきたい項目は、主に次のようなものです。

  • 保護の開始時期
    いつから生活保護を受けているのか、保護開始前から現在の住居に住んでいたのかを確認します。
  • 現在の入院・入所の時期と経緯
    いつ入院・入所したのか、当初どの程度の期間を予定していたのか、現在の退院・退所見込みはどうなっているのかを確認します。
  • 過去の入院・入所歴
    短期間の入退院を繰り返しているのか、過去にも長期入院があったのかなどを確認します。これは、今回の退院見込みや住居維持の必要性を判断する材料になります。
  • 職業歴・生活歴
    入院前にどのような仕事や生活をしていたのか、退院後にその地域で生活を再開する予定があるのかなどを確認します。
  • 現在の住居に住み始めた時期
    入院直前に借りた住宅なのか、何年も生活してきた住宅なのかによって、住居を維持する必要性の判断材料になります。
  • 住居の種類・広さ・間取り
    アパート、マンション、公営住宅などの種類、部屋数、床面積などを確認します。
  • 家賃額・共益費等
    月額家賃はいくらか、住宅扶助基準との関係はどうかを確認します。住宅扶助は基準額の範囲で必要な額を認定するのが基本です。
  • 家賃の支払状況
    入院後も実際に家賃を支払っているか、滞納があるか、誰が支払っているかなどを確認します。
  • 賃貸借契約の状況
    本人名義の契約か、契約期間はいつまでか、退去の予定や家主からの解約通知がないかなども確認対象になります。
  • 家財道具の状況
    家具や生活用品がそのまま置かれていて、退院後すぐに生活を再開できる状態なのかも判断材料になります。
  • 退院・退所後に本当に戻る予定があるか
    これが特に重要です。本人の希望だけでなく、病院・施設側の退院支援状況や家族・支援者との調整状況なども含めて確認します。

例えば、

5年前から同じアパートで単身生活をしており、入院前までそこで生活していた。家賃は月4万円で、入院後も支払いを続けている。家具・家電もそのまま残っている。主治医から2か月後に退院可能との意見があり、退院後はそのアパートへ戻る予定である。

という場合は、「一時的な入院で、退院後も従来の住居で生活を継続する」ことが比較的明確なので、住宅費を継続認定する必要性を判断しやすくなります。

反対に、長期入院が確実であったり、すでに賃貸借契約が終了していたり、退院後は別の施設や親族宅へ移ることが決まっている場合には、現在の住宅を維持する必要性は低くなります。

要するに、住宅費認定では、①本人がこれまでどのように生活してきたか、②現在の住居がどのようなものか、③家賃を実際に負担しているか、④退院・退所後にそこへ戻る具体的な予定があるかを、賃貸借契約書、家賃領収書、ケース記録、主治医・施設の意見などから総合的に確認する、という考え方になります。

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