(Q)高等学校等に在学中の子どもがいる被保護世帯では、その子どもが卒業後に専修学校・各種学校・大学へ進学するための費用を準備する目的で、保護費をやりくりして預貯金をすることは認められますか?

(A)はい。一定の条件を満たせば、認められます。

生活保護費をやりくりして生じた預貯金については、その使用目的が生活保護制度の趣旨・目的に反しないと認められる場合には、直ちに「活用すべき資産」として取り崩しを求めるのではなく、保有を認める取扱いがあります。厚生労働省も、大学等への進学を検討している高校生等がいる世帯について、本人のアルバイト収入や家計のやりくり等によって、受験料などの進学費用を準備することが認められているとしています。

たとえば、高校生の子どもが卒業後に、

  • 大学・短期大学
  • 専門学校などの専修学校
  • 一定の各種学校
  • その他、自立につながると認められる教育訓練施設

へ進学する予定で、その受験料、入学準備費用などを準備する目的で計画的に貯蓄している場合が考えられます。厚生労働省も、高校1・2年生の段階から大学等への進学に向けた家計改善支援の対象とするよう示しています。

ただし、自由にいくらでも貯金できるわけではありません

重要なのは、「何のための貯金なのか」が明確であることです。

例えば、

「子どもが高校卒業後に○○専門学校へ進学する予定なので、受験料・入学準備費用として毎月○円ずつ積み立てています」

というように、進学目的であることが具体的に確認できることが大切です。

厚生労働省の通知でも、保護費のやりくりによる預貯金について、使用目的等をあらかじめ福祉事務所側と調整することが示されています。

そのため、実際に貯蓄を始める場合は、担当ケースワーカーに進学予定と貯蓄目的を事前に相談しておくのが安全です。

なお、現在は大学等へ進学する生活保護世帯の子どもについて、一定の要件を満たせば**「進学準備給付金」**の制度もあります。対象となる進学先には大学・短期大学、一定の専修学校・各種学校等が含まれています。

したがって、簡単にまとめると、

「はい。高校等に在学中の子どもが、卒業後に大学・専門学校等へ進学するため、受験料などの進学費用を準備する目的で、保護費のやりくりによって計画的に預貯金することは、目的が適切であれば認められます。ただし、目的や金額について担当ケースワーカーとあらかじめ相談しておくことが重要です。」

という回答になります。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所