(Q)地方自治体の条例により設置を義務づけられている住宅用火災警報器(以下「住警器」という。)の購入費用は、住宅維持費の支給対象として取り扱うことができますか?

(A)はい。地方自治体の条例などにより設置が義務づけられている住宅用火災警報器(住警器)の購入費用は、一定の条件のもとで「住宅維持費」として認定して差し支えありません。

生活保護の住宅維持費は、家屋の畳・建具・水道設備・配電設備などの修理だけでなく、**「現に居住する家屋の補修その他維持のための経費」**も対象になります。

生活保護問答集でも、住宅用火災警報器について、住宅維持費の対象として取り扱う考え方が示されています。特に住居の種類によって、次のように整理すると分かりやすいです。

持ち家の場合は、条例等によって住警器の設置義務があり、本人が設置しなければならないのであれば、必要な購入費を住宅維持費として認定できます。

一方、民間の賃貸住宅の場合には注意が必要です。本来、住宅設備として家主側が設置すべき場合もあるため、まず家主と入居者の負担関係を確認します。そのうえで、家主と入居者の協議の結果、入居者が自己負担で住警器を設置することになっている場合には、住宅維持費として認定できる取扱いがあります。行政上の事例でも、この考え方が確認されています。

例えば、生活保護受給者が民間アパートに住んでいて、自治体条例上、各居室に住宅用火災警報器の設置が必要になったとします。家主に確認したところ、「各入居者が自分で購入・設置する」という取扱いになっている場合には、必要最小限の住警器購入費を住宅維持費として申請できる可能性があります。

逆に、公営住宅などで住宅の設置者・管理者が住警器を設置することになっている場合には、生活保護から重ねて購入費を出すのではなく、まず住宅管理者側の対応を利用することになります。

また、住宅維持費ですので、購入前に担当ケースワーカーへ相談し、必要に応じて設置義務が分かる資料、家主との負担関係、製品の価格が分かる見積書などを提出して、原則として事前に認定を受けるのが適切です。住宅維持費の特別基準等を認定する場合には、補修計画や見積書などを審査する取扱いも定められています。

したがって、簡単にまとめると、**「住宅用火災警報器は、条例等で設置が必要で、本人が費用を負担しなければならない場合には、必要最小限の購入費を住宅維持費として認定できる。賃貸住宅の場合は、まず家主側が負担すべきものではないかを確認する」**という取扱いです。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所