(Q1)「早期に就労による保護脱却が可能と実施機関が判断する者」とは、どのような人を指しますか?(例:現に就労している被保護者や、保護からの早期脱却が可能と判断される者など)(Q2)就労活動促進費の支給要件には、どのような基準がありますか?(例:実施機関が早期の就労による保護脱却が可能と判断した場合など)
(A1)「早期に就労による保護脱却が可能と実施機関が判断する者」とは、簡単にいうと、働く能力があり、適切な求職活動を行えば比較的早い時期に生活保護から自立できると見込まれる人のことです。これは主に「就労活動促進費」の対象者を判断する際に使われる考え方です。
厚生労働省の課長通知では、対象者について、就労可能な被保護者のうち、「現に就労している被保護者」と「保護から早期脱却できる程度の就労が直ちには困難と見込まれる者」を除いた者とされています。つまり、すでに十分働いている人や、病気・障害などですぐに就職するのが難しい人は、原則としてこの「早期脱却可能者」には入りません。
実際の判断では、単に「健康だから働ける」というだけではなく、健康状態、年齢、職歴・技能、地域に本人に合った求人があるか、一定期間継続して働ける見込みがあるか、これまでの求職活動状況などを総合的に見ます。年齢や雇用形態だけで一律に決めるものではありません。
例えば、40歳で健康上の就労阻害要因がなく、過去にも継続的な勤務経験があり、現在ハローワークで積極的に求職活動を行っていて、フルタイム勤務が可能と見込まれる人なら、**「早期に就労によって保護から脱却できる可能性が高い」**と判断されやすいでしょう。
反対に、長期療養中で当面就労できない人や、直ちに保護脱却できる程度の勤務が困難と見込まれる人は、通常この対象にはなりません。また、単に短時間・低収入のアルバイトを目指していて、その収入では保護から脱却できないと見込まれる場合も、原則対象とはなりにくいです。ただし、年金など別の収入があり、少額の就労収入を加えるだけで保護脱却できるのであれば、短時間就労でも対象になり得ます。
なお、「早期に就労できそう」という判断だけで就労活動促進費が支給されるわけではありません。実際には、自立活動確認書に基づいて求職活動を行うこと、原則月1回以上の面接または月3回以上の応募、福祉事務所との面接、一定回数以上の求職活動など、別の活動要件も満たす必要があります。
要するに、**「現在は十分な就労をしていないが、働くことを妨げる大きな事情がなく、職歴・健康・求人状況・求職活動などからみて、積極的に就職活動をすれば比較的早く生活保護から自立できると福祉事務所が判断した人」**を指す、と理解すると分かりやすいです。
(A2)就労活動促進費は、生活保護受給者のうち、**「比較的早い時期に就職し、就労収入によって生活保護から自立できる見込みがある人」**が、一定の求職活動を行っている場合に支給される費用です。現行の実施要領では、単に「仕事を探している」だけではなく、対象者要件と活動要件の両方を満たす必要があります。
主な支給要件は、次のように整理できます。
- 実施機関が、早期の就労による保護脱却が可能と判断していること
就労可能な被保護者のうち、すでに就労している人や、保護から脱却できる程度の就労が直ちには難しい人を除いた人が対象です。 - 「自立活動確認書」に基づいて求職活動をしていること
本人と福祉事務所が求職活動の計画を確認し、その計画に沿って活動します。 - 原則として、月1回以上面接を受けるか、月3回以上求人に応募していること
ただし、地域の求人状況など、やむを得ない事情がある場合は例外があります。 - 原則として月1回以上、福祉事務所の面接を受けること
ケースワーカー等が求職活動の進捗を確認します。求職先の面接と重なるなど、やむを得ない場合には例外があります。 - 求職活動を一定回数継続していること
ハローワークでの職業相談・職業紹介、就職セミナーへの参加、福祉事務所の就労支援プログラムへの参加などを組み合わせ、原則として週1回以上、月6回以上の活動を行うことが求められます。 - 本人が申請すること
要件を満たしていても自動的に支給されるものではなく、本人からの申請に基づいて支給します。
支給額は月額5,000円です。支給期間は原則として6か月以内ですが、福祉事務所が必要と認めた場合には、3か月以内の延長を2回まで行うことができ、最長1年間まで支給できます。
例えば、Aさんが健康上の大きな問題もなく、過去に十分な就労経験があり、フルタイム就労すれば生活保護から脱却できる見込みがあるとします。Aさんが自立活動確認書を作成し、毎月複数の求人へ応募したり面接を受けたり、ハローワークで職業相談を受けたりしていれば、就労活動促進費の対象になり得ます。
反対に、現在の健康状態などから当面フルタイム就労が困難で、早期の保護脱却が見込めない場合や、保護脱却につながらない短時間・低収入のアルバイトのみを目指している場合は、原則として対象にはなりません。
なお、過去に就労活動促進費を受けた人は原則として再支給の対象になりません。ただし、いったん保護が廃止された後に再び保護開始となり、前回の支給から5年が経過している場合は再度対象になり得ます。
要するに、**「早期に就職して生活保護から自立できる見込みがあり、福祉事務所と決めた計画に沿って、面接・応募・ハローワーク利用などの求職活動を継続していること」**が、就労活動促進費の基本的な支給要件です。
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