(Q3)「就労可能な被保護者の就労・自立支援の基本方針」について、どのような通知や基準が定められていますか?(例:平成25年5月16日付の厚生労働省通知など)

(A3)「就労可能な被保護者の就労・自立支援の基本方針」は、平成25年5月16日付の厚生労働省社会・援護局長通知 社援発0516第18号 で定められています。これは、就労できる生活保護受給者について、保護開始後できるだけ早い段階から、計画的・集中的に就労支援を行うための基本ルールです。

この通知の大きな考え方は、**「就職できない期間が長くなるほど就労自立が難しくなるため、保護開始直後から早期の就労自立を目指して支援する」**というものです。そのため、福祉事務所は対象者本人と話し合い、一定期間の就労活動計画を作成して、切れ目なく支援することとされています。

対象になるのは、福祉事務所が就労可能と判断した被保護者のうち、この支援が効果的と考えられる人です。高校在学中、傷病や障害などで就労が困難な人は原則除かれますが、現に就労している人も制度上は対象に含まれ得ます。また、保護開始時には就労困難だった人でも、その後状態が改善して就労可能になれば対象になります。

支援を行う際には、本人と福祉事務所が**「自立活動確認書」**を作成します。ここには、希望職種、就労場所、勤務形態、本人の学歴・職歴・能力、地域の求人状況などを踏まえて、原則6か月以内の活動期間を設定し、求職活動の具体的な目標や内容を記載します。本人の同意と署名を得て、本人と福祉事務所が内容を共有します。

また、この基本方針は就労活動促進費とも密接に関係しています。現行の実施要領では、早期に就労による保護脱却が可能と判断され、自立活動確認書に基づいて一定の求職活動を行っている場合、月額5,000円の就労活動促進費を支給できる仕組みがあります。原則6か月以内で、必要と認められれば最長1年まで延長できます。

求職活動についても基準があり、原則として月1回以上の就職面接、または月3回以上の求人応募を行うこと、さらに原則月1回以上、福祉事務所との面接を行うことなどが定められています。ただし、地域の求人状況などやむを得ない事情がある場合には例外もあります。

重要なのは、この通知が単なる参考資料ではなく、地方自治法245条の9に基づく**「処理基準」**として位置付けられている点です。つまり、福祉事務所が就労可能な被保護者を支援する際の重要な行政運用基準になっています。

一方で、この制度は「働けるのだからすぐ保護を打ち切る」という趣旨ではありません。福祉事務所は、本人の希望、学歴、職歴、健康状態、能力、地域の求人状況などを踏まえて、本人と一緒に現実的な就労計画を立て、必要な支援を行うことが求められています。就労自立給付金に関する通知でも、本人の意思を尊重し、保護脱却を強制しないよう留意することが示されています。

要するに、**平成25年5月16日付「就労可能な被保護者の就労・自立支援の基本方針」は、「就労可能な生活保護受給者について、本人の状況や希望を踏まえて原則6か月程度の具体的な就労計画を作り、福祉事務所・ハローワーク等が連携して早期の就労自立を支援するための基本ルール」**と理解すると分かりやすいです。

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