(Q1)無許可建築物に居住する被保護者に対して、配電設備費や水道設備費の支給は認められますか?(Q2)被保護者が居住する家屋が不法に占拠された土地に建築されている場合、配電設備費や水道設備費の支給は可能ですか?
(A1)結論からいうと、原則として支給は認められません。ただし、土地の所有者や正当な管理者が設備工事を了承している場合は、例外的に支給できます。
厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」では、官有地などにある無許可建築物について、配電設備費や水道設備費を支給するには、まずその家屋が適法な所有・占有関係にあることが前提とされています。したがって、他人の土地を無断で占拠し、その上に建てられた家屋について、公費で電気や水道設備を設けることは原則として適当ではないとされています。
ただし、ここには例外があります。その土地の所有者、または権限のある管理者が、配電設備や水道設備を設けることを了承している場合には、例外として支給して差し支えないとされています。
わかりやすく整理すると、
- 無断で土地を占拠している → 原則、支給不可
- 土地所有者・正当な管理者が設備設置を了承している → 例外的に支給可能
- 「建築物が無許可」というだけで機械的に決めるのではなく、土地の使用関係と所有者等の了承の有無が重要
という考え方です。
たとえば、Aさんが他人の土地に無断で建てた小屋に住んでいて、「水道がないので生活保護から水道工事代を出してほしい」と申し出ても、原則は認められません。一方で、土地所有者が「Aさんがここに住むことを認めており、水道・電気設備を設置して構わない」と了承しているのであれば、例外的に支給対象とする余地があります。
したがって、この質問への短い回答は、**「無許可建築物の場合は原則として配電・水道設備費は認められないが、土地所有者または権限ある管理者が設備設置を了承している場合は、例外的に支給して差し支えない」**となります。
(A2)結論からいうと、原則として支給できません。 ただし、土地の所有者または権限のある管理者が、配電設備や水道設備を設けることを了承している場合は、例外的に支給できます。
厚生労働省の生活保護実施要領の取扱いでは、配電設備費・水道設備費を支給するためには、被保護者が住んでいる家屋について適法な所有関係または占有関係があることが前提とされています。そのため、他人や国・自治体などの土地を無断で占拠し、そこに建てられた家屋について公費で設備を整えることは、原則として適当ではないとされています。
今回の質問を簡単に言い換えると、
「無断で使っている土地に建っている家に住んでいる生活保護受給者に、生活保護費から電気や水道の工事代を出してよいのか?」
という意味です。
答えは、**「原則はダメ。ただし、土地所有者等が設備工事を正式に了承している場合は例外的に可能」**です。厚生労働省の取扱いでも、「当該土地の所有者又は権限ある管理者が当該配電設備等を行うことを了承している場合は、例外として支給して差し支えない」とされています。
たとえば、Aさんが市有地を無断占拠して建てた家に住んでいる場合、市が何も認めていなければ、水道工事費や電気設備費を生活保護から出すのは原則できません。一方、市や土地所有者が「この設備工事をして構わない」と明確に了承しているなら、例外的に支給対象とすることができます。
なお、配電設備費や水道設備費そのものは、一定の要件を満たせば生活保護上認定できる費用です。たとえば配電設備が全くない家屋への新設や、最低生活維持のため真に必要な水道設備については、一定の範囲で認定できる仕組みがあります。
したがって整理すると、「設備が必要か」という問題より先に、「その土地・家屋を適法に使用しているか」が重要です。不法占拠であれば原則不支給、所有者等の了承があれば例外的に支給可能、と覚えると分かりやすいです。
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