(Q3)生命保険を解約せずに生活保護を受けることは可能ですか?
(A3)はい、一定の条件を満たせば、生命保険を解約せずに生活保護を受けることは可能です。
生活保護では、生命保険に加入しているという理由だけで、一律に「解約しなければ生活保護を受けられない」と判断するわけではありません。
この質問を簡単に言い換えると、
「生命保険に入ったままでも、生活保護を受けられますか?」
という質問です。
厚生労働省の取扱いでは、生命保険について、解約返戻金の額、毎月の保険料、保障内容、保険を継続することが世帯の自立に役立つかなどを確認して、保有を認めるか判断します。厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」
特に実務上重要なのが、解約返戻金と保険料の額です。解約返戻金が少額で、保険料も世帯の生活を圧迫しない程度であり、保障内容からみても継続することが合理的な場合には、保険を残したまま保護を開始できる場合があります。
反対に、例えば解約すれば高額な返戻金を受け取ることができ、そのお金で相当期間生活できる場合には、生活保護法4条の資産活用の原則から、解約して返戻金を生活費に活用するよう求められる可能性があります。
また、掛け捨て型の生命保険と、養老保険・学資保険などの貯蓄性の高い保険では、資産としての性格が異なります。そのため、単に「生命保険」という名称だけではなく、現在解約するといくら戻るのかが重要になります。
例えば、Aさんが生命保険に加入していて、
毎月の保険料が少額 + 解約返戻金も少額 + 保障内容も過大ではない
という状態なら、福祉事務所が契約内容を確認したうえで、解約せずに保有を認める余地があります。
一方、
高額な解約返戻金がある + 貯蓄性が高い + 保険料負担も大きい
という契約なら、資産活用の観点から解約を求められる可能性が高くなります。
したがって、結論は、**「生命保険を解約しなくても生活保護を受けられる場合はある。ただし、解約返戻金・保険料・保障内容などを福祉事務所が確認し、保有を認めることが適当か個別に判断する」**となります。
そのため、生活保護を申請する際は、自己判断で先に保険を解約するのではなく、保険証券や解約返戻金額が分かる資料を福祉事務所に提出して判断を受けるのが重要です。
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