(Q1)保護継続中の者が転居などにより敷金が返還された場合、この返還金はどのように取り扱われますか?(Q2)実施機関の指導または指示によって転居した場合、返還された敷金はどのように扱うことができますか?

(A1)はい。この場合は、返還された敷金は原則として収入認定されます。 ただし、福祉事務所の指導・指示による転居の場合には重要な例外があります。

厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」の**問(第7の31)**に、まさにこの取扱いが定められています。

この質問を簡単に言い換えると、

「生活保護を受けている人が引っ越して、前のアパートの敷金が戻ってきた場合、そのお金は自由に使えるのでしょうか。それとも生活保護上の収入として扱われるのでしょうか?」

という質問です。

原則:返還された敷金は収入認定

保護継続中に、転居などによって以前の住宅の敷金が返還された場合、その返還金は**「当該月以降の収入」として認定する**ことになっています。

例えば、Aさんが転居して、旧住宅の大家から敷金5万円が返還された場合、原則として、その5万円について生活保護上の収入として取り扱うことになります。

例外:福祉事務所の指導・指示による転居

ここが重要です。

福祉事務所(実施機関)の指導または指示によって転居した場合には、返還された敷金を、新しい住宅を借りるために必要な敷金等へ充てることが認められています。

例えば、

旧住宅から返還された敷金 5万円
新住宅に必要な敷金等 8万円

だった場合、福祉事務所の指導・指示による転居であれば、返還された5万円を新居の敷金等に充てることができます。

ただし、この5万円を新居の敷金等に充てた場合、同じ5万円について住宅扶助から重ねて支給する必要はありません。 厚労省通知にもこの点が明記されています。

したがって、

自己都合などによる転居 → 返還敷金は原則として収入認定

実施機関の指導・指示による転居 → 新居の敷金等に充てることが可能

と整理すると分かりやすいです。

一言でまとめると、**「保護継続中に返還された敷金は原則として収入認定する。ただし、福祉事務所の指導・指示による転居の場合には、新しい住居の敷金等に充てることができ、その充当分について住宅扶助を二重に支給することはない」**という取扱いです。

(A2)はい。ポイントは、福祉事務所の指導・指示による転居の場合、旧住宅から返ってきた敷金を、新しい住宅の敷金等に充てることができるという点です。

簡単に言い換えると、

「福祉事務所から転居するよう指導されて引っ越したところ、前の住宅の敷金が返ってきました。このお金は収入として処理するのではなく、新居の敷金に使ってもよいのでしょうか?」

という質問です。

この場合、返還された敷金を、新しい住居を確保するために必要な敷金等に充当することができます。 厚生労働省の生活保護実施要領の取扱いでも、実施機関の指導または指示によって転居した場合について、この取扱いが示されています。厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」

例えば、

旧居から返還された敷金:5万円
新居で必要となる敷金等:8万円

だったとします。

この場合、まず返還された5万円を新居の敷金等に充てることができます。そして、要件を満たせば、残りの3万円について住宅扶助による認定を検討することになります。

つまり、

新居の敷金等8万円 − 返還敷金5万円 = 不足額3万円

という考え方です。

重要なのは、返還された5万円を新居の敷金に使ったうえで、さらに同じ5万円を住宅扶助として支給するという二重の給付は行わないということです。

一方、返還された敷金のうち、新居の敷金等に充てても余りが生じた場合には、その残額については生活保護上の収入として取り扱うことが問題になります。

したがって、一言でまとめると、**「福祉事務所の指導・指示による転居の場合、旧居から返還された敷金は、新居に必要な敷金等へ充当することができる。その充当分について住宅扶助を重ねて支給することはなく、不足する部分について必要な住宅扶助を認定する」**と理解すると分かりやすいです。

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