(Q1)事業者から本交付金を債権譲渡したい旨の要望があった場合、どのように考えるべきですか?(Q2)本交付金は全額を福祉・介護職員等の賃金に充てることが支給の要件とされていますが、債権譲渡は認められますか?

(A1)はい。ご質問が**令和6年2月~5月の「福祉・介護職員処遇改善臨時特例交付金」**についてであれば、結論は明確です。

この交付金そのものを第三者へ債権譲渡することは適当ではないとされています。厚生労働省Q&Aでは、この交付金は全額を福祉・介護職員等の賃金改善に充てることが支給要件であるため、債権譲渡にはなじまないとされています。

例えば、事業所が通常の障害福祉サービス報酬についてファクタリング会社へ債権譲渡している場合でも、

介護給付費等 → 債権譲渡先へ振込み
処遇改善臨時特例交付金 → 事業者へ直接振込み

というように、交付金については通常の報酬とは分けて取り扱うことになります。

そのため、債権譲渡によって国保連合会に登録されている口座へ交付金を振り込むことが適当でない事業所については、債権譲渡を行っていない事業所の介護給付費等の振込先口座、または障害福祉サービス事業者等の口座へ直接支払う取扱いとされています。

実際、令和6年の処遇改善計画書にも、事業所ごとに**「債権譲渡の有無」や、債権譲渡がある場合の別途届出口座**を記載する欄が設けられています。

例えば北海道では、報酬ファクタリング等を利用して介護給付費等を債権譲渡している事業者について、計画書とは別に交付金の振込口座を届け出る手続きが設けられていました。

したがって、分かりやすく整理すると、

「通常の障害福祉サービス報酬を債権譲渡していること自体はあり得る。しかし、処遇改善臨時特例交付金まで債権譲渡することは適当ではない。交付金は職員の賃金改善に確実に使用できるよう、事業者側の適切な口座へ直接振り込む」

という考え方です。

特に重要なのは、「債権譲渡している事業所=交付金を受けられない」という意味ではない点です。通常の報酬を債権譲渡している場合には、交付金について別の振込口座を届け出るなどして、職員の賃金改善に確実に充てられるようにする、という取扱いになります。具体的な口座届出方法は都道府県によって異なるため、交付を受ける都道府県の手続きを確認する必要があります。

(A2)いいえ。ご質問の**令和6年2月~5月の「福祉・介護職員処遇改善臨時特例交付金」**については、**交付金そのものを第三者へ債権譲渡することは認められない(適当ではない)**と考えるのが基本です。

理由は、この交付金が事業所の一般的な運転資金ではなく、交付額の全額を福祉・介護職員等の賃金改善に充てることを支給要件としているためです。交付金がファクタリング会社などの第三者に渡ってしまうと、職員の賃金改善に確実に使われるという制度目的を担保できなくなります。

したがって、

交付金を受け取る
→ 全額を職員の賃金改善に充てる
→ 第三者への債権譲渡には充てない

という考え方になります。

ただし、ここで注意したいのは、通常の障害福祉サービス等の報酬について債権譲渡をしている事業所まで、交付金の対象外になるわけではないという点です。

例えば、通常の介護給付費等についてファクタリング会社への債権譲渡を行っている場合には、交付金までその譲渡先口座へ振り込まれないよう、交付金について別の振込口座を届け出て、事業者へ直接支払う取扱いが行われます。

イメージとしては、

通常の介護給付費等
→ 債権譲渡先への支払いとなる場合がある

処遇改善臨時特例交付金
→ 債権譲渡の対象とせず、事業者の口座へ直接支給
→ 職員の賃金改善に全額使用

という区別です。

厚生労働省のQ&Aでも、本交付金は全額を福祉・介護職員等の賃金改善に充てることが支給要件であるため、債権譲渡することは適当ではないという趣旨の取扱いが示されています。

したがって、質問への回答を一言でまとめると、**「本交付金は職員の賃金改善に全額充てることが条件なので、交付金そのものの債権譲渡は認められない。一方、通常の報酬を債権譲渡している事業所でも交付金を受けることはでき、その場合は交付金を事業者へ直接支払える口座を別途届け出る」**と理解すると分かりやすいです。

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