(Q)同一法人内の他の事業所の職員に対して、「令和7年度の繰越分」を用いた賃金改善を行ってもよいですか。

(A)原則として、同一法人内の他の事業所の職員に対しても、令和7年度の繰越分を活用して賃金改善を行うことは可能です。

ただし、処遇改善加算の配分ルールや、計画書・実績報告書の取扱いなどの要件を満たす必要があります。

① 令和7年度の繰越分とは?

福祉・介護職員等処遇改善加算について、令和6年度に受け取った加算額の一部を、令和7年度の賃金改善に充てるために繰り越した金額をいいます。

例えば、次のような場合です。

  • 令和6年度に受け取った処遇改善加算:500万円
  • 令和6年度に実施した賃金改善:450万円
  • 令和7年度への繰越額:50万円

この50万円を、令和7年度の賃金改善に使用することになります。

② 他の事業所の職員にも配分できるの?

例えば、同じ法人が次の3つの事業所を運営しているとします。

事業所サービス
A事業所就労継続支援A型
B事業所生活介護
C事業所放課後等デイサービス

A事業所で発生した繰越分50万円について、法人内で一括して処遇改善加算を管理している場合、要件を満たせば、B事業所やC事業所の職員の賃金改善に充てることも可能です。

ただし、同じ法人であれば、どの事業所の職員にも無条件で配分できるという意味ではありません。

③ 注意するポイント

1.法人内での一括管理

法人内の複数事業所について、処遇改善加算の計画書を一括作成しているかなど、対象事業所の範囲を確認する必要があります。

2.対象職員の確認

賃金改善の対象となる職員について、処遇改善加算の配分ルールに従う必要があります。

3.令和7年度中の賃金改善

令和7年度への繰越分は、原則として令和7年度中の賃金改善に充てる必要があります。

4.実績報告書への記載

繰越額をどのように賃金改善に使用したか、実績報告書で適切に報告する必要があります。

④ 具体例

A事業所で発生した繰越分50万円を、次のように配分するケースです。

事業所賃金改善額
A事業所20万円
B事業所20万円
C事業所10万円
合計50万円

このような配分も、法人内の配分ルールや計画書等の要件を満たしていれば認められる可能性があります。


【まとめ】

同一法人内の他の事業所の職員に対しても、令和7年度への繰越分を使用した賃金改善は可能です。

ただし、法人内での一括管理、対象職員、計画書・実績報告書などの要件を確認する必要があります。

なお、ここでの説明は障害福祉サービス等の「福祉・介護職員等処遇改善加算」を前提とした一般的な整理です。実際の取扱いは、令和6年度から令和7年度への繰越しに関する厚生労働省の通知・Q&Aと、提出済みの計画書によって判断する必要があります。

特に重要なのは、繰越分を発生させた事業所と、賃金改善を行う事業所が同一の処遇改善計画に含まれているかという点です。

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