(Q1)同一世帯内で保護の実施責任が分かれる場合、どのように取り扱うべきですか?(Q2)同一世帯につき保護の実施責任が分かれる場合には、どのような種類があり、それぞれどのように区別して取り扱う必要がありますか?

(A1)生活保護では、原則として同じ世帯の人は同じ福祉事務所(保護の実施機関)が保護を行います。

しかし、入院や施設入所などの事情で、同一世帯であっても保護の実施責任が別々の福祉事務所に分かれる場合があります。

わかりやすい説明

例えば、

  • 父:神戸市須磨区の自宅で生活
  • 母:姫路市の介護施設に入所

というケースでは、世帯は同じでも、それぞれの居住地等の関係で異なる福祉事務所が担当することがあります。

このような場合は、

✅ 世帯全体の生活状況を考慮しながら
✅ 各福祉事務所が連携して
✅ それぞれの担当者が保護を実施します

実務上の取扱い

  • 保護費は各実施機関がそれぞれ算定する
  • 収入や資産は世帯全体で把握する
  • 福祉事務所同士で情報共有を行う
  • 世帯全体の最低生活費と収入を考慮して保護を決定する

一言でいうと

**「世帯は一つとして扱うが、事情により担当する福祉事務所が分かれる場合は、各福祉事務所が連携して保護を実施する」**ということです。

生活保護のケースワーカー向けの説明としては、

同一世帯内で保護の実施責任が分かれる場合には、各実施機関が相互に連絡調整を行い、世帯全体の状況を把握したうえで適切に保護を実施するものとされています。

と説明すると分かりやすいでしょう。

(A2)この質問は、**生活保護の実施責任(どの福祉事務所が担当するか)**についてのものです。

わかりやすく説明すると、

原則として生活保護は「世帯単位」で行われます。
しかし、同じ世帯の中でも担当する福祉事務所(実施機関)が異なる場合があり、その際は次の2つに区別して取り扱います。

① 世帯分離(せたいぶんり)

同じ住所・同じ家族でも、特別な事情により保護上は別世帯として扱う場合です。

【例】

  • 親は自宅で生活保護受給中
  • 子どもが長期間施設や病院に入所している

この場合、子どもを保護上別世帯として扱うことがあります。

② 実施責任の分離

同じ世帯であっても、それぞれ異なる福祉事務所が保護を担当する場合です。

【例】

  • 父が神戸市の病院に長期入院
  • 母が明石市の自宅で生活

このような場合、入院している人と在宅の人で担当福祉事務所が異なることがあります。


区別のポイント

区分内容
世帯分離保護上、別世帯として扱う
実施責任の分離世帯は同じだが担当福祉事務所だけ異なる

実務上の取扱い

実施責任が分かれる場合でも、

  • 最低生活費の算定
  • 収入認定
  • 扶助の決定

については、できるだけ世帯全体の状況を把握しながら調整して行います。

つまり、

「世帯としては一つだが、事務処理上だけ担当役所が分かれている場合がある」

ということです。

行政書士試験や生活保護実務では、

「世帯分離」と「実施責任の分離」は別の制度である

という点を押さえておくと理解しやすいでしょう。

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