(Q)夫婦と子どもからなる世帯において、夫(甲)がA市内の病院に長期入院し、妻(乙)は子(丙)をB村の親戚に預け、自身はC市の旅館に住み込んで働き、甲および丙に仕送りをしている場合、乙は生計の中心者と考えられるか?

(A)はい、妻(乙)は、この世帯の「生計の中心者」と考えられます。

理由は、乙がC市の旅館で働いて収入を得て、その収入から、

  • 入院中の夫(甲)
  • 親戚に預けている子(丙)

の双方に仕送りをしているからです。つまり、家族の生活を経済的に支えているのが乙であり、世帯の生計を中心となって維持していると判断できます。

このように家族がA市・B村・C市に分かれて生活している場合は、まず「生活の本拠として最も安定している場所」を世帯の居住地とします。それでも明確に決めにくいときは、生計の中心者がいる場所を居住地として扱います。

したがって、この事例では、

乙が生計の中心者であるため、原則としてC市が世帯全体の居住地となります。

乙が旅館に住み込んでいる場合でも、その勤務や居住が一時的ではなく、ある程度継続して安定しているのであれば、C市に居住地があると認定されます。生活保護の実施責任も、基本的にはC市の福祉事務所が負うことになります。

なお、子が親戚に預けられた状態が一時的ではない場合、子自身の居住地はB村と考えられますが、世帯全体の居住地を判断する場面では、生計の中心者である乙の所在地であるC市が基準になります。

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