(Q1)共同水道(井戸)を2世帯以上で設置する場合、その設備費の取扱いはどのようになりますか?(Q2)共同水道(井戸)の設備費に関する特別基準の設定は、どのような場合に認められますか?
(A1)結論
共同水道(井戸)を2世帯以上で設置する場合は、設備費を各世帯で公平に分担することが原則です。
生活保護を受けている世帯については、その世帯が負担すべき分だけを設備費として認定します。
つまり、共同水道全体の工事費を1世帯分として全額支給することはできません。
わかりやすく言うと
例えば、
- 井戸を2世帯で共同利用する
- 工事費が40万円
だった場合は、
1世帯あたりの負担が20万円であれば、
→ 生活保護では、その20万円を基準に支給を検討します。
3世帯で共同利用する場合
例えば、
- 工事費60万円
- 3世帯で利用
なら、
1世帯あたり20万円の負担となるため、
→ 生活保護世帯には、その世帯が負担する20万円を認定します。
なぜ分担するの?
共同水道は複数世帯が利用する設備です。
そのため、生活保護で他の世帯の負担分まで支給すると、不公平になってしまいます。
このため、
「生活保護世帯が実際に負担する費用だけ」を支給する
という考え方になっています。
支給を受けるための条件
設備費が認められるには、次のような条件があります。
- 水道が利用できないなど、井戸の設置が生活上必要であること
- 共同利用が適当であること
- 工事費が妥当であること
- 他制度(自治体の補助金など)が利用できないこと
- 生活保護世帯が実際に負担する費用であること
具体例
例1:2世帯で共同設置
- 総工事費:50万円
- A世帯(生活保護)
- B世帯
負担割合が半分ずつなら、
→ A世帯の負担分25万円を認定します。
例2:4世帯で共同設置
- 総工事費:80万円
- 4世帯で均等負担
→ 1世帯20万円なので、
生活保護世帯には20万円を認定します。
まとめ
共同水道(井戸)を2世帯以上で設置する場合は、
他の世帯の負担分まで支給することはできません。
設備費は各世帯の負担割合に応じて分担することが原則です。
生活保護では、その世帯が実際に負担する分だけを設備費として認定します。
(A2)結論
共同水道(井戸)の設備費についても、一定の条件を満たせば「特別基準」を設定することが認められます。
これは、通常の支給限度額では必要な設備を設置できない「真にやむを得ない事情」がある場合に認められる特例です。
特別基準が認められる主な条件
次のような条件を満たす必要があります。
1.井戸の設置が生活に不可欠であること
例えば、
- 水道が整備されていない地域である
- 最低限度の生活を送るために井戸が必要である
など、井戸の設置が生活上どうしても必要であることが前提です。
2.通常の限度額では設置できない事情があること
通常の設備費の限度額では工事ができず、やむを得ずそれを超える費用が必要な場合です。
例えば、
- 地盤の関係で掘削費が高くなる
- 地域の事情で工事費が高額になる
などが考えられます。
3.都道府県知事等の承認を受けること
特別基準は福祉事務所だけで決められるものではありません。
都道府県知事(指定都市では市長)の承認を受けた場合に、特別基準として認められます。
認定の際に確認されること
承認を受ける際には、例えば次のような資料で必要性を確認します。
- 設備計画書
- 関係図面
- 工事見積書
- 水質検査書(井戸の場合)
- 他の方法(水道の利用など)がないかの検討結果
これらをもとに、本当に特別基準が必要か審査されます。
共同井戸の場合の注意点
共同井戸であっても、
- 工事費全体ではなく、生活保護世帯が負担する分だけが認定対象です。
- また、複数の方法が考えられる場合は、水道設備と井戸設備を比較し、より費用が安い(廉価な)方法を選ぶことが原則です。
まとめ
共同水道(井戸)の設備費について特別基準が認められるのは、
- 井戸の設置が最低限度の生活に真に必要であること
- 通常の支給限度額では対応できないやむを得ない事情があること
- 都道府県知事等の承認を受けること
- 生活保護世帯が実際に負担する必要最小限の費用であること
を満たす場合です。
つまり、「どうしても井戸が必要で、通常の基準額では設置できない特別な事情がある」と認められたときに、特別基準による支給が可能となります。
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