(Q1)母子保健制度を受けている母親などが長期間入院する場合、どのような手続きが必要ですか?(Q2)母子保健制度を受けている方が入院した場合、残された子どもなどの養育に関して、どのような支援や制度がありますか?

(A1)ここでいう「母子保健制度」は、おそらく生活保護の「母子加算」を受けている母親等が長期間入院する場合の取扱いを指しているものとして説明します。

厚生労働省の生活保護実施要領では、母子加算を受けている母等が長期入院し、その間、残された世帯で別の人が実際に児童を養育する場合の取扱いが定められています。具体的には、1年以上の長期入院になることが明らかで、出身世帯の中に児童を養育する人がいる場合には、入院した母親本人への母子加算をやめ、実際に児童を養育している人に母子加算を付け替えて差し支えないとされています。

例えば、母親と子ども2人の生活保護世帯で、母親が病気のため1年以上入院することになり、同居している祖母が子どもたちの食事、学校生活、日常生活の世話を実際に行うことになった場合です。このケースでは、母親が入院したからといって母子加算を単純に消滅させるのではなく、現に子どもを養育している祖母について母子加算を認定できる場合があります。

したがって、福祉事務所では主に、入院が1年以上の長期になることが明らかか、入院中に誰が児童を実際に養育するのか、その人が同じ出身世帯の世帯員かといった点を確認することになります。

また、長期入院になれば母子加算だけでなく、世帯認定や生活扶助の算定方法などについても見直しが必要になる場合があります。生活保護では入院期間や世帯員との関係によって、世帯分離の取扱いを検討する場合もあります。

要するに、**「母子加算を受けている母親等が1年以上の長期入院となり、別の世帯員が実際に子どもを養育する場合は、福祉事務所に状況を届け出て、母親から実際の養育者へ母子加算を付け替えることができる」**という取扱いです。

(A2)母親など、普段子どもを養育している人が入院し、家庭で子どもの世話ができなくなった場合には、生活保護上の母子加算の取扱いと、実際の子どもの養育を支える福祉サービスの両方を検討します。

まず生活保護上は、母子加算を受けていた母親が長期(1年以上)入院することが明らかで、残された世帯の中に実際に子どもを養育する人がいる場合、その養育者に母子加算を付け替えて差し支えないとされています。たとえば、母親が長期入院し、同じ世帯の祖母が子どもの世話をする場合などです。

また、母親が入院していても、直ちに母子加算がなくなるわけではありません。現行の実施要領では、長期入院中でも、本人が全く養育できない場合や、他に養育者がいる場合などを除き、母子加算を継続できる取扱いがあります。

一方、実際に子どもの面倒を見る人が家庭内にいない場合は、**子育て短期支援事業(ショートステイ)**などを利用できることがあります。これは、保護者の病気・入院などで一時的に子どもの養育が困難になったとき、児童養護施設等で一定期間子どもを預かる制度です。原則7日以内ですが、必要に応じて延長できる仕組みがあります。

さらに、仕事などで夜間・休日に子どもの養育が難しい場合にはトワイライトステイ、乳幼児について一時的に昼間の保育が必要な場合には一時預かり事業などが利用できる場合もあります。

例えば、母親と小学生2人の生活保護世帯で、母親が入院したとします。

祖母など同じ世帯の人が子どもを養育できる
→ その人が実際の養育者となり、長期入院の場合には母子加算の付替えを検討します。

養育できる親族等がいない
→ 市区町村の子育て担当課や児童相談所等と連携し、ショートステイなどの利用を検討します。

長期間、家庭での養育そのものが困難になる
→ 一時的なサービスだけではなく、児童相談所等を含めて、子どもの生活場所や継続的な養育体制を検討する必要があります。

要するに、「母親が入院したら子どもの生活保護も止まる」ということではありません。残された子どもの生活を維持しながら、誰が養育するのかを確認し、母子加算の付替えや、ショートステイ等の子育て支援を組み合わせて対応するという考え方です。

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