(Q1)生活保護申請時の資産の取り扱いに関する質問 Aさんが平成30年6月11日に生活保護を申請し、同月21日に保護開始決定がされた場合、申請時に手元にあった現金8万円はどのように取り扱われますか?(Q2)最低生活費に関する質問 Aさんの最低生活費(生活扶助と住宅扶助の合計)はいくらですか?また、その内訳はどうなっていますか?

(A1)はい。このケースで重要なのは、**「申請時に現金8万円を持っていたら、その8万円が全部差し引かれるのか?」**という点です。

結論として、保護開始時の手持金は、すべてを一律に収入認定するわけではありません。 厚生労働省の課長通知「第10の10-2」では、保護開始時の最低生活費(医療扶助・介護扶助を除く)の5割までは、家計上の繰越金として保有を認める取扱いになっています。

したがって、Aさんの場合も、8万円を全部取り上げたり、8万円全額を初回保護費から差し引いたりするわけではありません。

例えば、Aさんの最低生活費(医療扶助・介護扶助を除く)が12万円だったとします。

12万円 × 50% = 6万円

なので、6万円までは手持金として保有できます。申請時の現金が8万円なら、

8万円 − 6万円 = 2万円

となり、この2万円が保護開始月の程度の決定に当たって認定すべき手持金となる、という考え方です。

逆に、最低生活費が16万円だった場合は、

16万円 × 50%=8万円

なので、Aさんの手持金8万円は5割以内です。この場合、開始月の保護費を決める際には、8万円を家計上の繰越金として保有することが認められます。

ただし、ここには重要な注意点があります。「保護を開始する必要があるか」という要否判定と、「開始後にいくら支給するか」という程度の決定は別です。 最低生活費の5割まで保有を認める取扱いは、要否判定の結果「保護が必要」と判断された世帯について、開始月の支給額を決める段階での配慮です。要否判定や資産調査そのものから8万円を除外するという意味ではありません。

したがって、平成30年6月11日に申請し、6月21日に保護開始決定がされたという事例では、まずAさんの世帯について保護が必要かを判断し、そのうえで保護開始時の手持金8万円と、Aさんの「最低生活費の50%」を比較することになります。

要するに、

「申請時に現金8万円があっても、8万円全額が必ず初回の保護費から差し引かれるわけではない。最低生活費の5割までは家計上の繰越金として保有でき、それを超えた部分が開始月の保護費を決める際に認定される」

と理解すると分かりやすいです。

なお、6月11日・6月21日という日付が問題文にわざわざ示されている点から、「申請時の8万円」ではなく**「保護開始時点で実際にいくら残っていたか」や月途中開始の計算**まで問う問題であれば、もう一段詳しい計算が必要です。

(A2)この質問は、Aさんが生活するために生活保護制度上必要と認められる「最低生活費」がいくらで、その金額が何で構成されているのかを確認するものです。

簡単に言い換えると、

「Aさんの場合、毎月最低限必要とされる生活費はいくらですか?そのうち、食費や光熱費などの生活費はいくらで、家賃分はいくらですか?」

という質問です。

今回「生活扶助と住宅扶助の合計」と指定されていますので、基本的には、

最低生活費 = 生活扶助 + 住宅扶助

として考えます。

例えば、仮にAさんの生活扶助が7万円、住宅扶助として認定される家賃が4万円なら、

7万円 + 4万円 = 最低生活費11万円

となります。

ここでいう生活扶助は、食費、光熱水費、衣類、日用品など日常生活に必要な費用です。一方、住宅扶助は、家賃・地代など住居を確保するための費用です。

なお、実際の生活扶助額は、Aさんの年齢、世帯人数、居住地域、各種加算の有無などによって変わります。住宅扶助も実際の家賃額や地域ごとの上限額によって異なります。

したがって、現在の質問文だけでは**「Aさんの最低生活費は○円」と具体的な金額までは確定できません。** 前の事例に出てきた「申請時に現金8万円を持っていたAさん」について具体的な計算をするのであれば、その問題で設定されている生活扶助額と住宅扶助額を確認して合計する必要があります。

つまり、**「Aさんの最低生活費=生活扶助(普段の生活費)+住宅扶助(家賃等)。それぞれの金額を確認して合計すると、Aさんの最低生活費が分かる」**と理解すると分かりやすいです。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士