(Q)既婚男性Aとの間に子どもBを出産しましたが、その直後にAが亡くなりました。Bは死後にAの子として認められています。この場合、BがAの遺産を受け取るには、どのような手続きが必要でしょうか?
(A)① BはAの法定相続人になります(相続する権利あり)
Aの死亡後に「死後認知」がされているので、BはAの嫡出でない子であっても 実子として法定相続人になります(民法787条)。
➡ そのため、Aの遺産について 相続する権利は確定 しています。
② 相続手続きの流れ(必要書類を用意して遺産分割へ)
(1)相続人を確定する
Aの相続人は通常、
- 配偶者
- 子(今回のBのほか、前妻の子などもいれば全員)
です。
そのため、戸籍を集めて 相続人を確定させる作業 が必要です。
必要な戸籍書類の例
- Aの出生から死亡までの連続した戸籍
- Bの出生から現在までの戸籍(死後認知の記載があるもの)
- Aの配偶者の戸籍
- 他に子がいればその戸籍
(2)遺産の内容を調査
A名義の財産(不動産、預金、株式、車など)を調べます。
(3)相続人全員で「遺産分割協議」
遺産の分け方を相続人全員で話し合います。
※Bは未成年なので、母が「法定代理人」として協議に参加できます。
(4)遺産分割協議書の作成
協議がまとまったら書面にします。
注意:B(未成年)の取り分が不当に少ない場合は、家庭裁判所で「特別代理人」の選任」が必要
母親が相続人に含まれる場合、母と子は利害が対立するため、母が勝手に代理できません。
➡ この場合、家庭裁判所に特別代理人を選任してもらう必要があります。
(例)
- Aの妻(母)も相続人
- 子Bも相続人
→ 母が子の代理をすると利益相反なので、特別代理人を立てる。
(5)財産ごとの相続手続き
- 銀行なら「相続届」提出
- 不動産なら「相続登記」申請
などを行います。
■まとめ
死後認知された子Bは、Aの法定相続人として遺産を受け取れます。
必要なのは、
- 戸籍収集(相続人確定)
- 遺産調査
- 相続人全員での遺産分割協議
- 遺産分割協議書作成(利益相反時は特別代理人の申立て)
- 各財産の相続手続き
という流れです。