(Q1)世帯認定について 甲が年に数回程度両親のもとに帰り、その都度収入の一部を渡していたとしても、甲と両親は同一世帯と認められるのでしょうか?それとも別世帯と判断されるのでしょうか?(Q2)単身者の保護実施場所について 甲のように親元を離れて独立して生計を営むに至った場合、保護の実施はどの地域で行うべきでしょうか?

(A1)「年に数回実家へ帰り、その都度お金を渡している」だけでは、通常は同一世帯とは認められません。

生活保護における世帯認定は、

  • 一緒に住んでいるか
  • 生活費を共通にしているか
  • 日常的に生計を一つにしているか

を総合的に判断します。

このケースの場合

甲が

  • 普段は別の場所で生活している
  • 住民票や実際の居住場所も別である
  • 年に数回帰省する程度である
  • 帰省時に親へお小遣いや生活費の援助をしている

という状況であれば、

一般的には「別世帯」と判断されます。

親への金銭援助は「仕送り」や「扶養援助」と考えられ、世帯が同じであることを意味するものではありません。

同一世帯と判断される可能性がある例

例えば、

  • 実際にはほとんど実家で生活している
  • 生活費を親とまとめて管理している
  • 食事や光熱費を共通にしている
  • 定期的に多額の生活費を入れ、生計が一体化している

といった場合は、同一世帯と判断される可能性があります。

まとめ

年に数回帰省し、その際に収入の一部を両親へ渡しているだけであれば、通常は「別世帯」と判断されます。

生活保護の世帯認定では、「お金を渡しているかどうか」よりも、日常的に生計を共にしているか(生計同一かどうか) が重要な判断基準になります。

(A2)親元を離れて一人暮らしを始め、実際にその場所で生活しているのであれば、その住んでいる地域の福祉事務所が生活保護を実施します。

例えば、

  • 親は神戸市に住んでいる
  • 甲さんは親元を離れて明石市でアパートを借りて生活している

この場合は、明石市の福祉事務所が保護を担当します。

生活保護では、住民票の場所よりも 「現に生活している場所(居住の実態)」 が重視されます。

ポイント

✅ 親から経済的に独立している
✅ 実際にその地域で生活している
✅ そこで継続して居住する意思がある

このような場合は、その居住地を管轄する福祉事務所が保護を実施します。

一言でいうと

「親の住所ではなく、本人が実際に生活している場所の福祉事務所が担当する」 ということです。

行政書士試験や生活保護実務では、

「保護は要保護者の現在地(居住の実態がある場所)を管轄する保護の実施機関が行う」

と理解しておけばよいでしょう。

記事のお問い合わせ