(Q)同一世帯と認定される場合、保護の実施機関はどのように取り扱いますか?例:施設入所者と出身世帯員がともに保護を要する場合、実施機関はどのように保護を行いますか?

(A)同一世帯と認定されていても、施設入所者と出身世帯員の保護を、必ず一つの福祉事務所がまとめて行うとは限りません。

基本的な取扱い

施設入所者と出身世帯員が別の市町村にいて、保護の実施責任を負う福祉事務所も異なる場合には、**同じ世帯に対して二つの実施機関が関わる「実施機関の分散」**が生じることがあります。

この場合、施設入所者と出身世帯員がともに生活保護を必要としているときは、実務上、次のように取り扱います。

  • 施設入所者は、その人について実施責任を負う福祉事務所が保護する
  • 出身世帯員は、出身世帯の所在地を管轄する福祉事務所が保護する
  • 保護費の計算や収入認定、保護の決定は、それぞれの実施機関が別個に行う

つまり、世帯認定は同一世帯でも、保護の事務処理は別々に行われるということです。

もともとA市で家族全員が生活保護を受けており、そのうち1人が保護施設へ入所した後、残った家族がB市へ転居した場合を考えます。

施設入所者については、生活保護法第19条第3項に基づき、入所前の居住地などによって定められた実施機関が、原則として引き続き保護を担当します。出身世帯がB市へ移転しても、施設入所者の実施責任が自動的にB市へ移るわけではありません。

そのため、

  • 施設入所者:従来の実施機関
  • B市へ移転した家族:B市の実施機関

が、それぞれ保護を行うことになります。

わかりやすくまとめると

「同一世帯かどうか」と「どの福祉事務所が保護を担当するか」は、必ずしも一致しません。

施設入所者と出身世帯員がともに保護を必要とする場合は、同一世帯と認定されていても、それぞれを担当する福祉事務所が、保護費や収入などを個別に確認し、別々に保護を実施します。ただし、同一世帯として収入や仕送りなどの関係を確認する必要があるため、実施機関同士で情報を連絡・調整することになります。

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