(Q1)通所自立支援を行う場合、従業者が付き添う必要があるとされていますが、指定基準により配置すべき従業者に限定されるのでしょうか?(Q2)通所自立支援に従事する従業者について、資格要件などの定めはありますか?
(A1)結論
いいえ、通所自立支援加算で付き添う職員は、必ずしも指定基準上の「配置すべき従業者」に限定されません。
つまり、児童指導員・保育士などの基準人員だけでなく、事業所の従業者として雇用され、児童の自立通所支援を適切に行える職員であれば、付き添いを担当できる場合があります。 ただし、その職員が支援内容を理解し、個別支援計画に基づいて実際に支援を行える体制であることが必要です。こども家庭庁は、通所自立支援加算について、児童の自立通所を目的とした計画的な支援を評価する加算として整理しています。
たとえば、放課後等デイサービスで、基準配置の児童指導員・保育士とは別に雇用されている職員が、児童の通所経路や安全上の注意点、支援目標を理解したうえで、信号確認、道順の理解、公共交通機関の利用などを支援する場合は、直ちに対象外になるわけではありません。
一方で、単に運転手や事務職員が「迎えに行って連れてくるだけ」のような場合は、自立通所に向けた支援とはいえないため、加算の対象にはなりません。 大切なのは職種名よりも、実際に「将来自分で通所できるようになるための支援」を行っているかどうかです。
また、付き添い職員が外出することで、事業所内の人員配置基準を下回ってはいけません。例えば、放課後等デイサービスで本来必要な児童指導員・保育士の一人を通所支援に出した結果、事業所内の基準人員が不足するような配置は問題になります。
整理すると、実務上のポイントは次のとおりです。
- 付き添い職員は、必ずしも基準配置の児童指導員・保育士等に限定されない
- ただし、事業所の従業者として支援に従事する者であること
- 個別支援計画に通所自立支援の目標・方法を位置付けること
- 付き添い職員がその計画を理解し、実際に自立通所のための支援を行うこと
- 付き添いによって事業所内の人員配置基準を欠かないこと
- 単なる送迎・引率だけでは加算対象にならない
したがって、簡単に言うと、
「基準人員でなければ付き添えない」という制度ではありません。職種よりも、事業所の従業者が個別支援計画に基づいて実質的な自立通所支援を行っているかが重要
と考えると分かりやすいです。
(A2)結論
通所自立支援加算で付き添いを行う従業者について、保育士・児童指導員などの特定の資格要件は定められていません。
こども家庭庁の「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等(障害児支援)Q&A VOL.1」の問47で明確にされています。
国の考え方は、次のように整理できます。
- 保育士でなければならない、という要件はない
- 児童指導員でなければならない、という要件もない
- 指定基準上「置くべき従業者」に限定されない
- ただし、放課後等デイサービスの従業者が支援する必要がある
- その児童の状態・特性を理解し、適切に通所自立支援を実施できる従業者を配置する必要がある
国のQ&Aでは、この加算について、学校・居宅等と事業所間の移動について十分なアセスメントを行い、児童の状態・特性を踏まえて、自立して通所できるよう計画的に支援することを評価するものと説明されています。
例えば、無資格の職員でもよいのか?
資格がないという理由だけで直ちに対象外になるわけではありません。
例えば事業所に雇用されている従業者が、児童の特性や通所経路、危険箇所、支援目標などを十分理解しており、
「信号を自分で確認する」
「決められた道順を覚える」
「公共交通機関を利用する」
「困ったときに助けを求める」
などについて適切に支援できるのであれば、保育士や児童指導員等の資格を持っていないことだけを理由に算定不可とはなりません。
ただし、「誰でもよい」という意味ではありません
ここは重要です。
国は「資格要件を設けていない」一方で、
加算の趣旨を踏まえて、適切に通所自立支援を実施できる従業者を配置する
ことを求めています。
したがって、単に運転手が児童を迎えに行って連れてくるだけなど、実質的に送迎をしているだけでは、この加算が評価する「自立通所に向けた支援」とはいえません。国も、支援要素が乏しく送迎要素の強い形態は算定対象にならないとしています。
まとめ
一番簡単に整理すると、
資格要件はない。基準配置職員に限定されない。ただし、放課後等デイサービスの従業者で、その児童について安全かつ適切な自立通所支援を実施できる者であることが必要。
という取扱いです。
したがって、「無資格だから不可」ではなく、「その職員が計画に基づいて適切な自立通所支援を実施できるか」がポイントになります。
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