(Q)被保護者が転居する際に敷金が必要となる場合で、告別表第3の2に定める額が異なる他県へ転出する場合、家賃および敷金の認定額は転出先の県における限度額によるべきでしょうか、それとも転出前の県における限度額によるべきでしょうか。

(A)はい。この場合は、原則として「転出先の都道府県における限度額」を基準に、家賃・敷金を認定します。

生活保護手帳別冊問答集では、「他県へ転出する場合の敷金及び家賃の限度額の認定」について、真にやむを得ない事情が認められ、他県へ転出させる必要がある場合には、家賃・敷金ともに転出先の県の限度額の範囲内で必要な額を認定して差し支えないと整理されています。

たとえば、兵庫県から大阪府へ転居するとして、仮に単身世帯の住宅扶助限度額が、

  • 兵庫県の転出前地域:40,000円
  • 大阪府の転出先地域:50,000円

だった場合、転居後に実際に住むのは大阪府ですから、家賃については大阪府側の50,000円を基準として判断します。

敷金等についても同じ考え方です。局長通知第7の4の(1)のカでは、一定の転居について、「オに定める特別基準額×3」の範囲内で必要な額を認定できるとされています。

したがって、転出先で適用される特別基準額が50,000円であれば、単純化した例では、

50,000円 × 3 = 150,000円

を敷金等の上限として、その範囲内で実際に必要な額を認定することになります。

ただし、重要なのは、他県への転居であれば何でも転出先基準が認められるという意味ではないことです。問答集は、**「真にやむを得ない事情が認められ、他県へ転出させる必要があるとき」**という条件を置いています。

また、敷金等を住宅扶助として認定できる転居事由についても、現行の課長通知第7・問30で具体的に定められています。たとえば、実施機関の指導による低額家賃住宅への転居、立退き、社宅からの退去、住居の老朽化、著しく狭隘・劣悪な住宅からの転居、DV等から安全を確保するための転居などがあります。

したがって、ご質問への答えを簡潔にまとめると、

「真にやむを得ない事情により他県へ転居する必要がある場合は、転出前の県ではなく、実際に居住することになる『転出先の県』の住宅扶助限度額を基準として、家賃・敷金ともその範囲内で必要な額を認定して差し支えない。」

という取扱いになります。

なお、これは転居先の家賃限度額が転出元より高い場合にも適用されるのがポイントです。転出元の低い限度額に縛られるわけではありません。

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