(Q1)児童が転出した場合や児童福祉施設に入所している場合、その児童は母子加算の対象となりますか?(Q2)障害児入所施設(児童福祉法第42条第2号に規定する医療型障害児入所施設)に入所中の児童は、母子加算の対象となりますか?

(A1)原則として、児童が実際に世帯から転出した場合や、児童福祉施設に入所していて母親等がその児童を現に養育していない場合は、その児童は母子加算の対象にはなりません。

母子加算は、単に「戸籍上、子どもがいる」というだけで付くものではなく、母親等が児童を現に養育している世帯であることが前提です。

たとえば、子どもが他の世帯へ転出して生活している場合は、その子どもについて元の世帯の母子加算を続けることは通常できません。また、児童養護施設などの児童福祉施設に入所し、施設側で日常の養育が行われている場合も、原則としてその児童は母子加算の算定対象から外れます。

ただし、一時保護や短期間の入所など、世帯との生活関係が継続している特殊なケースでは、取扱いが異なることがあります。生活保護では、一時保護が一定期間続く場合の基準生活費や各種加算の扱いについて別途細かなルールがあります。

要するに、「その児童が実際にその世帯で養育されているか」が判断のポイントです。転出や施設入所によって実質的に養育関係がなくなれば、原則としてその児童分の母子加算は認められません。

(A2)はい。医療型障害児入所施設に入所中の児童は、例外的に母子加算の対象として差し支えないとされています。

通常は、児童が転出したり児童福祉施設に入所した場合、その児童は母子加算の対象にはなりません。ところが、厚生労働省の「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」問59では、児童福祉法42条2号の医療型障害児入所施設に入所している児童については、母子加算の対象としてよいと明記されています。

ただし、重要な条件があります。母親等による「養育の実態」がない場合は対象になりません。 つまり、施設に入所していても、母親等が面会、外泊時の世話、衣類や日用品の準備、医療・療育への関与などを通じて、実質的に養育に関わっているかがポイントになります。

例えば、母子世帯の子どもが重い障害のため医療型障害児入所施設に入所していても、母親が継続して子どもの養育に関わっている場合には、「施設に入所したから母子加算は当然に終了する」という扱いにはなりません。

一方、福祉型障害児入所施設や児童養護施設などについては、この医療型障害児入所施設と同じ例外が当然に適用されるわけではありません。児童福祉法42条でも、障害児入所施設は「福祉型」と「医療型」に区分されており、この母子加算の例外は明確に第42条第2号の医療型に限定されています。

要するに、**「医療型障害児入所施設に入所している児童は、施設入所中でも母子加算の対象になり得る。ただし、母親等による養育の実態が継続していることが必要」**という取扱いです。

記事のお問い合わせ先 生活保護専門 神戸市の義足行政書士事務所